本番に弱いと感じる陸上選手へ|練習通りに走れない原因とコンディショニング事例
練習は調子いいのに、本番で体が動かない理由|陸上選手の施術事例
練習では動けている。
日々の体のケアやメンテナンスも、しっかり行っている。
それでも、レースになると体が重く、思うように動かない。
「疲れは取れているはずなのに、なぜか体がついてこない」
そんな悩みを抱える選手の話を、私もこれまで何度か聞いてきました。
今回は、Alamで継続してコンディショニングを受けていた
- 大学生の長距離選手
- 高校生の陸上部選手
2人の事例をご紹介します。
競技も状況も違う2人でしたが、共通していたのは、練習では動けているのに、本番になると思うように身体が動かないということ。
身体を見ていくと、単純な筋疲労だけでは説明しにくい共通点もありました。
この記事では、2人にどんな状態が見られ、どのように考えてアロマコンディショニングを行ったのかをお伝えします。
「体が重い」「足が上がらない」=筋疲労だけとは限らない
- 身体が重い

- 足が思うようにあがらない
- 背中や肩回りの張りが抜けない
こうした状態があると、「筋肉が硬い」「疲労が抜けていない」と考えますよね。
もちろん、練習による筋疲労や身体の張りが影響していることもあります。
でも、しっかり休んでいる。普段から身体のケアもしている。練習では問題なく動けている。それなのに、本番になると身体が重い、足が上がらない。
そんなときは、筋肉だけではなく、緊張や不安、プレッシャーなど、そのときの心の状態が身体にどう表れているのかも見ていく必要があると考えています。
「結果を出さなければ!」
「次は失敗したくない」
「調子を上げなければ!」
選手にとって、とても自然な気持ちですよね。
ただ、その思いが強くなると、それ自体がプレッシャーとなって、自分でも気づかないうちに身体に力が入りやすくなることがあります。
たとえば、
- 呼吸が浅くなる
- 背中や胸まわりがこわばる
- 肩に力が入る
- 身体の力が抜けにくくなる
といった変化です。
だから、本番で思うように身体が動かなかったときに、
「自分はメンタルが弱いから」
「もっと気持ちを強くしないと」
と、それだけで片づけてほしくないんです。
筋肉の疲労だけを見るのでも、気持ちの問題だけにするのでもなく、今その選手に何が起きているのかを見ることも、コンディショニングでは大切だと私は考えています。
実際にサポートした2人の陸上選手
今回の2人は、どちらも以前から継続してコンディショニングを受けていた選手です。
普段の身体や呼吸の状態を知っていたからこそ、「いつもと少し違う」変化にも気づきやすかった部分がありました。

大学生の長距離選手は、あるレースをきっかけに調子を崩し、その後はいつもの練習についていけない日が続いていました。足が上がりにくく、呼吸も深く入りづらい。さらに睡眠もうまく取れず、次のレースまでにコンディションを戻したいという状態でした。
高校生の選手は、練習では良い走りができているのに、本番になると足が上がりにくくなり、思うような走りができないことに悩んでいました。
2人に共通して気になったのは、呼吸の浅さと、胸まわりを含めた身体の緊張です。
また、どちらも「次は結果を出したい」「思うように走りたい」という気持ちが強く、プレッシャーや焦りも身体の状態に影響している可能性があると感じました。
そのため、身体の張りだけでなく、眠れているか、呼吸はどうか、気持ちは休めているかというところまで確認しながら状態を見ていきました。
もちろん、本番で身体が動かなかった理由を、すべて緊張やプレッシャーに結びつけることはできません。
足が上がらないから脚だけをほぐすのではなく、こうした情報も含めて、その日の施術を組み立てていきました。
緊張やプレッシャーと身体の状態については、こちらの記事でも詳しく書いています。
▶努力が結果に結びつかない理由―「メンタルが弱い」で片づけていませんか?
身体のケアをしていても、調子が戻らないときに見てほしいこと
ここまで読んで、
「体のケアはきちんとやっている」「セルフケアも続けている」「それ以上どうすれば?」
そう感じた方もいるかもしれません。
調子が上がらないとき、「疲労が溜まっているのかな」と考えて、身体を休ませたり、ケアをしたりする選手は多いと思います。
もちろん、休養や身体のメンテナンスはとても大切です。
でも、身体は休ませていても、
「また走れなかったらどうしよう」
「早く調子を戻したい」
と、頭の中ではずっと競技のことを考えていることもあります。
「力を抜いた方がいい」「考えすぎない方がいい」と頭では分かっていても、自分の意思だけで緊張をほどくのは簡単ではありません。
だからこそ、カウンセリングやメンタルトレーニング、身体へのケアなど方法はいろいろありますし、どれかひとつだけで解決しようとするのではなく、その選手に今必要な方法を選ぶことが大切だと思っています。
その選択肢のひとつとして、私が取り入れているのがアロマコンディショニングです。
なぜアスリートのコンディショニングにアロマを使うのか

スポーツ選手の身体のケアには、整体や整骨院、トレーナーによるコンディショニングなど、さまざまな方法があります。
私も、それらの代わりにアロマを受ければいいとは考えていません。それぞれに得意なことや役割があります。
私がアスリートのケアにアロマを取り入れる理由のひとつは、身体への施術だけでは拾いきれない緊張や気持ちの状態にも目を向けられるからです。
香りの情報は嗅覚を通して脳へ伝わり、感情や記憶に関わる領域とも深く結びついています。
Alamでは、この嗅覚の特徴と精油を使った心地よいタッチを組み合わせ、身体だけをほぐすのではなく、緊張した心と身体が少しずつ力を抜いていけるように施術していきます。
心と身体の両方からコンディションを見る。そこに、私がアスリートのケアにアロマを取り入れている意味があります。
香りや嗅覚とスポーツリカバリーについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
今回の2人に行ったアロマコンディショニング
今回の2人には、呼吸のしやすさや身体全体の緊張を確認しながら、全身のアロマコンディショニングを行いました。
香りも決まったものを使うのではなく、その日の身体や気持ちの状態、本人の香りの好みも確認しながら選んでいます。
2人とも呼吸の浅さや胸まわりの緊張が気になっていたため、施術中も呼吸の状態を確認しながら、身体に入っている力が少しずつ抜けていくよう、心地よい力加減でケアしていきました。
特に大学生の選手は、思うように走れない状態が続き、睡眠にまで影響が出ていたため、身体をほぐすことだけではなく、施術を受けている時間そのものが、張りつめていた心と身体を休ませる時間になるよう意識してケアを進めました。
同じ悩みに見えても、身体の状態や置かれている状況は選手によって違います。その日の状態を見ながら、必要なケアを組み立てていくことを大切にしています。
施術後に選手が感じた変化
施術後には、
- 「足が軽くなった」
- 「呼吸が深く入るようになった」
- 「気持ちがスッキリした」
- 「今日はよく眠れそう」
といった言葉が聞かれました。
大学生の選手には施術前後で腿上げもしてもらいましたが、施術後は本人自身が足の動かしやすさを感じていました。
その後、大学生の選手は少しずつ不調から抜け、再び練習を積めるようになっていきました。高校生の選手も次の大会では自分らしい走りができ、本人が目標としていた結果につながりました。
ただし、アロマコンディショニングを受けたから大会結果が良くなった、ということではありません。
結果をつくっているのは、選手自身が日々積み重ねてきた練習です。
コンディショニングは、その積み重ねてきた力を本番で発揮するためのサポートのひとつ。今回の2人を見ていても、改めてそう感じました。
最後に
練習ではできているのに、本番になると身体が思うように動かない。
そんなときは、「筋肉が疲れているから」「自分はメンタルが弱いから」とひとつに決めつけず、今の自分に何が起きているのか、一度見直してみてほしいと思います。
「大会に向けて、一度コンディションを整えておきたい」
「今の状態を一度見てもらいたい」
そんなときは、ご相談ください。
チーム・学校・大会・合宿等でのコンディショニングサポートについてもご相談いただけます。
※施術による感じ方や変化には個人差があります。今回ご紹介した内容は、継続してコンディショニングを受けていた2名の事例であり、すべての方に同じ変化が起こるものではありません。
小林 知子【こばやし ともこ】
Aroma Conditioning Space Alam 代表
アスリートアロマトレーナー/講師
\ アスリートのコンディショニングを支えるセラピスト /
滋賀県大津市を拠点に、アロマを取り入れたアスリートのコンディショニングを行っています。
身体の状態だけでなく、疲労、睡眠、呼吸、緊張やプレッシャーなども含めてコンディションを捉え、個人選手への施術から、チームの練習現場・大会・合宿等でのサポートまで行っています。
これまで、プロ選手・五輪代表選手を含む競技者への施術や、高校野球での甲子園帯同、大学・高校・教育機関等での講師活動など、スポーツ現場で経験を重ねてきました。
- アスリート個人ケア│学生・社会人アスリート・実業団・日本代表・プロ選手
- スポーツチームサポート│高校部活動の継続サポート・練習現場への出張ケア・合宿帯同・セルフケア指導、甲子園出場校の大会期間中の宿舎ケア
- 講師活動│国立大学・高校・教育委員会でのゲスト講師
- AAC協会認定講師│アスリートアロマトレーナー講座、パパママトレーナー講座、熱中症対策講座など
- 研究活動│立命館大学教授との共同研究(睡眠、自律神経指標)
関西圏を中心に、遠方への出張ケアやチームサポートにも対応しています。
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